朝から突然のめまいに悩まされる。
ハイどうもあぶない婿殿です。
20年以上もドラムを続けていると、それなりに色々な経験を積むもので、
様々なドラムメーカーのフラッグシップモデルのドラムセットを叩いたことがあるのも、その一つです。
ただバンド活動をしてきただけでなく、音楽の専門学校を出ていたり、ドラム講師の仕事をやらせていただいていたり、といった経歴も経験に繋がっているのでしょう。多分。
ということで今回は、そんな経験を元にPearl、TAMA、YAMAHA、国内3大メーカーの音の特徴について述べていきます。
Contents
各メーカー、メイプル材のフラッグシップモデルを元に解説しています
ここで解説するのは、全てスネアと、フラッグシップモデルでメイプル材を使用したドラムセットを叩いた時に感じた僕の感想です。
各メーカー、どんな歴史があって、どんな作りをしていて、といったことは割愛させていただき、
かなり簡潔にして伝わりやすいように書きましたので、どうぞよしなに。
Pearl(パール)の音の特徴は、芯のある硬めな音

Pearlドラムは、僕が住んでいる地域のスタジオで最も導入されているメーカーです。
全国的にもやっぱりPearlが一番使われていたりするんでしょうか。
で、Pearlの音は、「芯のある硬め」な音が特徴です。
ゴツン!とくるアタック感が非常に印象的で、
ピンストライプのヘッドで緩めにチューニングしても、その硬さがしっかり残ってくれます。
スネアに関しても同様で、かなり輪郭がハッキリとしてますから、いわゆる「ヌケ」の良い音です。
ドラムの音が硬いと、一緒に演奏しているメンバーとしてはどうなんでしょうか?
やはり聴き取りやすいとかあるんでしょうかね。
そしてレコーディングで使用すると、マイク乗りが非常に良い。
僕もスネアはPearlのセンシトーンスチールを使用してますが、録音してみるとその「パッコーン!」としたアタック感がよく録れます。
使っているマイクはSM58モドキの安マイクなのに。
ヌケの良い音が好きならPearlを選びましょう!
TAMA(タマ)の音の特徴は、太く豊かな響き

その昔はメタルドラマーがこぞって使用していたイメージのメーカーですが
今ではジャズドラマーのピーター・アースキンをはじめ、あらゆるプレイスタイルのドラマーが使用しています。
僕が敬愛するドラマー、Anika nilles(最近はあんまり追っかけてませんが)もTAMAユーザーになりましたしね。
1990年代のstarclassic mapleを叩いた時は、あまり良い印象ではなく、「ドラムセットを買うとしてもTAMAは候補から外れるな」と思ったのですが
2010年代後半に製造されたstarclassic mapleのドラムセットを叩いた時、その印象が一気に覆されたほどの良質なサウンドでした。
濃密な太さをもった中低域〜低域でありながら、アタックが明瞭。
音もよく伸びてくれますし、かと言ってしつこさもありません。
「ふくよかで豊かな響き」がTAMAのドラムの特徴です。
自分の頭の中で鳴っている音が、そのまんま出たことには本当に衝撃を受けたので、個人的には、ドラムセットを買うならstarclassic mapleが今のところ最有力候補です。
YAMAHA(ヤマハ)ドラムの音の特徴は、柔らかく引き締まった音

steve gaddやdave weckle、神保彰などが使っている事もあって、ジャズ・フュージョン向きなイメージです。
YAMAHAのドラムは、「柔らかく優しい響きに加えて、余計な音が削ぎ落とされたようなタイトさを持ったサウンド」が特徴です。
ヤマハの他の楽器と同様に、「主張しすぎることがなく、誰が使っても良い音」で鳴ってくれます。
PearlやTAMAよりも、柔らかくてまとまりのある音が欲しい!ということならYAMAHAが良いでしょう。
ただ、唯一ヤマハが採用している「オーク材」を用いたドラムセット、オークカスタムは音量が大きく、「ザリっ」としたような高域の出方が特徴で、メイプルシェルとは大きく異なるキャラクターです。
Pearl・TAMA・YAMAHA 国内ドラム3メーカーの音の違い まとめ
各メーカーの違いを一言でまとめると以下のようになります。
- Pearl・・・芯のある硬めな音
- TAMA・・・ふくよかで豊かな音
- YAMAHA・・・柔らかく優しいタイトな音
逆説的に捉えて選ぶなら
- 硬い音が好きじゃないなら Pearl 以外
- 低音を求めないなら TAMA 以外
- 優しいサウンドが不要なら YAMAHA 以外
と考えても良いかもしれません。
ドラムに限ったハナシではありませんが、機材を選ぶときのポイントは、まず「自分の好きな音が出ているか」が一番大事だと思います。
「Pearlの音が好きなんだけど、自分のプレイスタイルならYAMAHAを選んだ方が良いかな…」
とか
「本当はTAMAを使いたいんだけど、良い音でレコーディングしたいからPearlにしておこう…」
では後悔する可能性が大きいです。
実際に僕も、「自分が好きな音」ではなく「使えそうな音」で選んだ機材のほとんどは手元に残っていません。
この記事である程度サウンドの傾向をつかんでいただけたなら、あとはできれば実際に試し、そして自分の本心に従って機材を選んでください。
ということで、最後までご覧いただきありがとうございました!