音がよく聞きとれることです。
音量が大きいことではありません。
音質を指して言う言葉でもありません。
どの楽器にも使える言葉ですよ。
音ヌケが良い/悪いで表現されます。
簡単に言うと。
いろんな音が重なった状態でも、特定の音が埋もれずにハッキリと聞き取れる状態のことを表した言葉です。
「音ヌケが良いね!」と言われたら、よく聞き取れるよ!ということです。
使い方
「今日のギター、音ヌケが良いねえ。」
「スネアの音がすごいヌケてて良い感じに聴こえたよ!」
詳しく言うと。
音ヌケが良い=音量が大きいではありません。
音量が大きくても周りの音に埋れてよく聞き取れないこともあります。
そして音ヌケが良い=高音域が強いでもありません。
高音域が明瞭な音はクッキリと聴こえやすい傾向にありますが、それでも聴きとりにくいこともあります。
もちろん音を上げる・高域をブーストさせるというのも、音を聴こえやすくするための一つの手法ではありますが、それが音ヌケに直結するわけではないのです。
また、スタジオでは音ヌケが良かったけど、ライブハウスで鳴らしたらそんなでもなかった…。なんてことも十分起こります。
音というのは環境(場所)によって聴こえ方が違ってくるからなんですね。
それから、例えばバンドのギターが機材を変えてアンプのセッティングもいつもとは違う設定にしたとしましょう。
すると他の楽器との音の混ざり方がいつもと異なるため、これまた聴こえ方が変わってきます。
自分の音だけに集中して「ヌケが良い音」を作るよりも、環境も含めた全体を観察して「ヌケがいい状態」を作るほうが、アクションとしては的確なのかもしれませんね。
まとめると。
音ヌケとは音質のことを指すものではなく、全体の音と混ざった時に埋れていない状態のことを指すものだと認識しておけばOKです。
まあ実際はもっと細かくて深い話しなんですけどね。